EMPLOYMENT 採用

アソシエイト×パートナー対談
山根祐輔(70期)×田中貴一(60期)

田中(パートナー/P) 当事務所への入所を検討している方向けに、山根さんの目線からリアルな事務所像を語っていただければと思っていますので、よろしくお願いします。
まず、事務所を選ぶ際に重視していた点があれば、教えてください。

山根(アソシエイト/A) 組織の雰囲気です。私は、自分自身を全面に出してアピールすることが得意ではないと自己分析をしていました。そのため、競争意識が過度に強い組織だと、自分自身の認識と求められるものとのギャップにより精神的にきつくなるような気がしまして、良い意味で穏やかそうな組織が良いなと思っていました。
この事務所の弁護士は、自己研さんをしながらも調和を大切にする穏やかな雰囲気の人が多かったので、これは自分の性格にも合っていて良いなと惹かれましたところ、オファーをいただいたので入所を決めました。

山根 祐輔

P 穏やかな雰囲気とのことですが、実際に入所してみて、事務所の印象はどうでしたか?穏やかな人ばかりでも面白くないような気もしますが(笑)。

A 事務所の印象は、入所前後で特に変わりありません。穏やかな人ばかりだと思っていますが、もちろんそれぞれの個性があるので、とがった感じがなく刺激がないとか、面白くないということもありません(笑)。
ある程度の同質性が保たれ、粒ぞろいのメンバーが揃っている印象です。事務所が中心的に取り扱っている業務分野は金融の分野ですが、金融といっても幅広いので、事務所全体としてみると、多様性はかなりあると思っています。

 

P 入所してからの教育体制はいかがでしょうか。どのように業務に馴染んでいきましたか?

A 入所後すぐに、業務で取り扱う各金融法務の分野について、座学での研修が行われます。この座学で全てを吸収するほどの超人的な能力を持ち合わせていれば別ですが、ここでは、金融法務の前提となる取引やスキームといったもののダイジェストを何とかインプットし、あとは、資料や文献等の紹介を受けることが重要となります。
仕事をする上での基礎知識と調査のためのツールを教えていただくイメージです。その後に徐々にOJTが進むわけですが、前提となる教育体制があることが、自分が実際に案件に取り組む際の道標となります。

 

P では、少し話題が変わりますが、同期(男性、1名)との関係について聞かせてください。

A 同期は同性で学年も一緒ですし、同期の頑張りは刺激になりますね。不思議なもので同期とは業務分野の重なりがあまりないこともあって、二人の間に評価軸が存在しないからか、抽象的に負けたくないという気持ちがあり、かえって意識はします。
私は、頑張っている感や焦っている感が表情に出ない質なのですが(笑)、自分が成長できたらと思って日々過ごしていますし、その気持ちの深いところには、同期の存在が励みになっているように思います。

 

P 同期の存在が励みになるとは良いですね。今度、同期にも山根さんのことをどう思っているか、聞いてみたいと思います(笑)。さて、同期とは業務分野の重なりがあまりないとのコメントがありましたが、山根さんはどんな分野を担当してきましたか?

A 同期は、信託を利用した債権の証券化などのホールセールをメインに取り組んでいますが、私は、リテール金融や情報に関する分野を担当してきました。特に決済に関連してプリペイドカードに適用のある資金決済に関する法律のほか、リテール事業には欠かすことができない個人情報の保護に関する法律などを取り扱うことが多かったです。
そのほか、上場会社の不正調査案件などにも取り組んできました。

 

P 大変だったけど良い経験になった業務とか分野はありますか?

A リテール金融の分野では、サービスの立ち上げのための金融庁が所管するライセンスの登録に関する準備作業を担当し、その後サービスの拡大のために別のライセンスの登録が必要になった際には、依頼者のオフィスで準備作業に従事したことが非常に良い経験になりました。特に金融規制法のライセンス登録に関わると、その法令全体の知見が深まるので、その後の他の業務にも大いに役に立っていますし、依頼者の近くで仕事ができたことで、実際にビジネスのスピード感も肌で感じることができました。
そのほかでは、不正調査案件が非常に刺激的でとても良い経験になりました。他事務所の弁護士や公認会計士を含め、調査する側もされる側も多数の関係者が関与している中、納期も決まっているので、ヒアリング等の調査や報告書の作成などはとても緊張感のあるものでしたし、事実調査や事実認定の力も強化されたと思います。特に他事務所の弁護士の業務との協働は、勉強になるし、刺激になりましたね。

田中 貴一

P 力強い言葉ですね。ちなみに、そんな仕事熱心な山根さんが働いていて楽しいと思うときってどんな時ですか?

A 自分の成長を実感できたときが楽しいです。例えば、よく知らなかった分野について、法律知識のみならず、業界特有の周辺知識などが身につくなどして、案件の理解が進んだときは、成長を実感します。
弁護士は、依頼者から、法解釈や法律に事実に当てはめて回答をすることが求められているわけですが、法律を事実にあてはめる際には、依頼者のビジネスの背景等を知らないと正確な回答が導き出せません。依頼者のやりたいビジネスの内容を把握し、そのニーズに沿った正確な回答をすることができたときは楽しいですし、単純に依頼者の役に立ててうれしい気分になりますね。
そのほか、先ほど触れた不正調査案件のように、大勢で一体となって案件が進行し、会社が改善していくための報告書の作成にこぎつけたときの達成感も、とても得難いものだと思っています。

P 今後はどんな分野に取り組んでみたいですか。

A これまで紹介した案件とは少し毛並みが異なるのですが、私は、2021年4月から2023年3月まで、総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政第二課というところに任期付職員として任用され、プロバイダ責任制限法の改正に携わる経験を得ました。
当事務所の依頼者にも、同法の適用を受けている事業者の方々がいらっしゃるので、総務省での経験を生かして、金融に限らない分野でも活躍したいと思っています。事務所の取組みとして、これまで私自身が接点のなかった依頼者に私を紹介してもらったり、外部セミナーの話をいただいたり、事務所の費用で広告に出稿してくれたりするなど、背中を押してもらっています。これらは、当事務所にとっては新規分野の開拓の部類に入る取組みであるとともに、自分の成長にもつながるので、事務所の期待に応えられるようにも頑張りたいと考えています。
総務省から戻ってからは、引き続きこれまで経験をしてきた金融や情報の分野も担当していますので、新規分野のみならず、これらの既存の金融分野も引き続き深めていけたらと思っています。

 

P 不正調査案件は?多くの時間と労力がかかりそうですが。

A 作業が大変であるのは理解していますが、金融や情報分野の案件に取り組むのとは違う学びを得ることができる業務分野だと思っています。なので、声がかかれば是非取り組みたいと思います!

 

P そんな色々と取り組んでいる山根さんへの最後の質問になりますが、ズバリどんな方と一緒に働いていきたいですか?

A そうですね、熱心に主体性をもって業務に取り組んでくれる方、何にでも前向きに取り組んでいる方を見ると、自分も頑張ろうと思えます。そういった方々が集まれば、互いに刺激し合って好循環が生まれ、個人としても、事務所としても成長していけるのではないかと思いますので、熱心に主体性をもって前向きに取り組んでいただける方々と一緒に働けると嬉しいです。

P そうですね。個人として成長する意欲がある方に来ていただきたいのはもちろんですが、組織の成長にも気を配れる方とも一緒に仕事ができたらより素晴らしいですね!